私の遠回り~会えなかった時間~
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私と木本さんは予定通り飛行機に乗る。

実家に寄っている間、木本さんには山本さんと久しぶりに話をしていた。

だから木本さんは残念ながら私の親と挨拶を交わす機会を持てなかった。

彬には美容院で見送ってもらった。

私達が再会するのは、5年後、私がちゃんと仕事を全うしてからだ。

「あんな約束をして良かったのか?」

木本さんは不思議そうに聞いた。

「何が?」

短い時間にたくさんの事が起こって、私の頭は少し麻痺していた。

「別に5年も会えないまま過ごさなくても…。」

木本さんの言う事は最もである。

「これで良いと思う。ちゃんと仕事に集中する。また新たな気持ちで進めそうな気がするの。」

私の心は晴れ晴れしていたが、なんせ疲れてしまった。

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