ねぇ先輩、名前をよんで。

もうやめにしようか





「はよ」

「おはよう」



翌日。

清水くんと下駄箱で会い、挨拶を交わした。


私たちはそのまま教室まで向かう。


「昨日、平気だった?」

「うん」


昨日は清水くんにカレー屋さんに連れられ、

ふたりして大盛のカレーライスを平らげた。


『ワンピースで大盛カレー食う女って』


清水くんは私の姿を見て、大笑いをしていた。


正直彼がいなかったら、

あのまま公園に体が冷えるまでいただろう。


そしてそのまま家に帰っても

ベッドでまた涙を流していたと思う。


感謝してるし、

ちょっと清水くんのイメージが変わったような気がする。


「……あり、がと」


小さな声でお礼を言うと

清水くんは目を見開いて、こっちを見た。


「な、なによ」

「いや、デレたなと思って……」



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