副社長の一目惚れフィアンセ
「ナオ…」

「うん。明里」

言わなくても、ナオにはわかったようだ。

『名前を呼んで』

そう言おうと思ったのに。

「…明里。明里、頑張ったな」

15年前は詩織の名前を呼んでいたはずのナオ。

だけど今は私のことを愛してくれている。

私の名前を呼んでくれている。

「明里、愛してるよ。俺がずっとそばにいるよ。明里…」





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