恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「湖都」
「・・・はい」
「今日は俺んちに泊まって。朝まで俺と一緒に過ごそう」
「・・・はい」
私たちは二人とも正面を見たまま、端的に会話のやり取りを済ませた。
だって、私たち二人が一緒にいることが一番大事で、場所は二の次、どこでもいいと、お互いに分かっていたから。
堅苦しく、ややこしい会話なんて、今の私たちには必要ない。
岸川さんも私と同じ思いでいてくれる。
少なくとも今の私たちは、気持ちが通じ合っていることが、とても・・・嬉しかった。
「それから、真緒さんからの伝言。“こっちは心配しなくていい、翔くんのことはお母さんに任せておいて”だとさ」と岸川さんが言った後、私はクスッと――少なくとも――笑った。
「どうした」
「ん・・お母さんらしい言い方だと思って」
「そっか」
それから私たちは、岸川さんの家に着くまでずっと無言だった。
「・・・はい」
「今日は俺んちに泊まって。朝まで俺と一緒に過ごそう」
「・・・はい」
私たちは二人とも正面を見たまま、端的に会話のやり取りを済ませた。
だって、私たち二人が一緒にいることが一番大事で、場所は二の次、どこでもいいと、お互いに分かっていたから。
堅苦しく、ややこしい会話なんて、今の私たちには必要ない。
岸川さんも私と同じ思いでいてくれる。
少なくとも今の私たちは、気持ちが通じ合っていることが、とても・・・嬉しかった。
「それから、真緒さんからの伝言。“こっちは心配しなくていい、翔くんのことはお母さんに任せておいて”だとさ」と岸川さんが言った後、私はクスッと――少なくとも――笑った。
「どうした」
「ん・・お母さんらしい言い方だと思って」
「そっか」
それから私たちは、岸川さんの家に着くまでずっと無言だった。