溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
洋を養っていたせいで私の貯金はゼロに近く、早々簡単に安アパートは見つからない。

「事情はわかった。
なら、うちに住めばいい。
幸い、最近広いマンションに引っ越したばかりで、部屋は余っている」

「君嶋課長の家、ですか……?」

手足を伸ばしてぐっすり眠れないネカフェ生活には疲れていた。
それに今回のミスはそのせいでくる寝不足からだ。
渡りに船といえばそうなのだけれど。

「ああ。
ただし、条件がある」

続く言葉に君嶋課長は徹夜明けであたまがおかしくなったのかと思った。

だってそれは――私との結婚だったのだから。
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