俺のトナリ
おまけss

「んじゃ、まず名前教えて?」
「高村里奈です。」
「里奈ね。なんで、俺の名前知ってたの?」
「だって、先輩有名人じゃないですか。バスケで県大会準優勝なんて、新聞で写真つきで載ってましたよ。それに、私、バスケ部のマネージャーしてるんで。」

あー、なるほど。それで。
練習試合も何度かしてる。部活に夢中だったとはいえ、相手チームに彼女かいることに気づいてなかったなんて…

「4月からは会えなくなるんですよね。」
彼女が寂しそうに言う。
「え?会えるよ?」
俺の言葉にきょとんとする里奈。
「俺、国立大の教育学部行くことになったから。これからも同じ電車だよ。」
「ほんとですか?!」
ぱぁっと顔が明るくなる。

くるくる回る彼女の表情に、俺はどんどん引き付けられる。
始まったばかりの2人の関係。
でも、ずっと隣にいてほしい。

君の笑顔は、俺を幸せにしてくれるから。
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