死神さんたちとわたし。
「別れてほしいんだ」

付き合ってまだ半年。デート回数3回。

電話の向こうでザワザワと色々な音がする。どんな顔をしているのかわからないけれど、何故だか気持ちが穏やかで。


「…うん、わかった」

「お前、本当は俺のこと好きじゃないだろ?周りに自慢したかっただけだからもういいや。お前のいいとこ顔だけだし」

「……うん、好きじゃないかも…」

「チッ」


舌打ちされてブチっと通話を切られた。



一目惚れだと言われた。となりのクラスの人気者グループの取り巻きの1人。

体育祭が終わって片付け中に皆の前で告白された。雰囲気もクソもなければ断れない空気だったからオーケーしただけで。




音が無くなった部屋で、ぼんやりと宙を見つめた。




「明日、学校行きたくないなぁ」


彼のことだ。恐らく光の速さで皆に広まる。





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