【続】strawberry tea


何だか恥ずかしくなって、思わず俯く。




周りの人に、絶対にカップルだと思われてない…


そう考えてしまっては、落ち込んだ。





そんなだから、あたしは気付かなかったんだ。



蓮がどこに向かっているのかなんて。








……どれくらい引っ張られただろう。




あたしは、急に立ち止まった蓮の背中にぶつかった。





「ぎゃ!?」
『いてっ』



鼻を思いっきりぶつけた、あたしの方が痛いんですけど!?




ちょっと睨みをきかせて蓮を見ると、蓮はニヤリと笑った。





『色気のねぇ声出しやがって』




………なぁっ!?

色気!?色気無い!?





「うっさい!!大体、今の状況で色気ある声なんて出せる訳ないでしょっ!?」



あたしは今度こそ蓮を睨みつけた。







『ま、これから沢山出す事になるけど』



…………は?





蓮の意味深な発言に、一瞬フリーズ。






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