【続】strawberry tea


**冬嘉side**



開いた口が塞がらない、とはまさしくこの事だ。




蓮が亮と同じ中学校だったなんて!!

世間は狭すぎる。





今はファミレスで亮と蓮と3人で、亮の奢りでちゃっかり来ている。



あたしは蓮と亮の口喧嘩をよそ目に、ただ亮が口走った言葉の意味を考えていた。






゙シノ゙



そう口走った亮を見て、焦ったような蓮の表情…



そしたら、蓮に聞ける勇気なんて無くて。


ただ勝手にシノって人は誰なのか、って事を考えていた。






運ばれてきた美味しそうなデザートを見て、蓮ばうまそー゙って嬉しげに笑う。



そんな無邪気な笑顔を見たら、あたしの考えはどうでもよくなってしまった。





もうやめよう。

聞く勇気も無いのなら、考える必要なんて無い。





あたしの頭の中の棚の一番奥の奥にシノという名前をしまい込んだ。





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