【BL】貴方を好きになっていいですか?



「ねぇ、彰さん。昨日は俺が払ったんだから、今日は彰さんが払う番だよね?」



直貴がニヤニヤしながら聞いてくる。



「…あ、あぁ」



僕は曖昧な返事をした。

そしてズボンの後ろポケットから長財布を取り出し、中身の金額の計算をする。

その様子を暫く黙っていた直貴だが、



「…え、何?もしかして彰さん、金無いとか?俺、貸そっか?」


と、不安げに僕の顔を覗いてきた。



「いや、充分足りるよ。…ありがとな」



僕はそう言い、レジの方へと向かって行った。





今日の夕食はしゃぶしゃぶだ。

別に記念日とかそういうのでは無いけれど、"セール"という言葉に反応して、沢山肉をスーパーのカゴの中に入れてきた、どこかのバカのせいで肉を大量消費しないといけなくなったからだ。


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