向日葵◇ひまわり
最終章

打破

―一ヵ月後―


気が付けば
樹々も人々も少しずつ冬支度を始めていた。


教室で帰り支度をしている洸に、タクが

「今日だろ…
大丈夫か?」

「ああ、
穏雅先生と先に行っててくれ。」

鞄に向けて下げていた頭を上げ、タクの方を見て言った。

「…じゃあ、後でな。」

そう言ってタクは教室を出て、穏雅先生の元に向かった。


洸は下駄箱で靴を履き替え、外に出ると冷たくなった風にブルッと身震いして歩き出した。

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