This Is Love Story
ごめんね。
結局また傷つけてる…。
…それでも私は、この婚約を受けるって決心した。
それは揺るがない。
「…今ここにいるのは、〝龍王前総長〟じゃない。
…〝月島組若頭〟なの。」
「そんなの、関係ねぇだろ。」
「関係あるよ。…今回は組同士の席なの。
私たちのプライベートな事情で、組長の…
…唐沢組の面子を潰す気?」
私がわざと冷たく言うと、佑は腑に落ちない顔で黙り込む。
自分で言ってて、嫌気がさす。
あんな言葉、ただの建前で…
…最低だ、私。
大切な二人を傷つけているのに、心のどこかで喜んでしまっている。
婚約の相手が彼だったことに、
安心して…歓喜して…
〝あぁ、これで彼を諦めなくていいんだ〟
って…そう思ってる。
ごめんね。昴兄、佑…
こんな最低な私を、どうか許さないで…