This Is Love Story
「ただ…頭部からの出血が多すぎたせいで、いつ目を覚ますかは何とも言えません。
…最悪の場合も、覚悟しておいて下さい。」
…は?
“ 最悪の場合 ”……?
その言葉を聞いた瞬間、よく意味がわからなくて…
ただ心臓は鈍く音を立て、背中には嫌な汗が伝っていた。
「いやぁぁ!!
結衣っ…結衣ぃ!!」
「桃子…!落ち着け!
結衣は強い子だから…絶対大丈夫だから!」
泣き崩れる彼女の母親と、それを傍らで支える父親。
涙を流しながら彼女の手を握る昴と、まるで感情を失ったように、ただじっと彼女を見つめる佑。
隣にいる棗や雄大からは、すすり泣く声が聞こえて…