世界で1番★★な彼氏

「おっはよ~ミサ♫」



そう言うなり遠慮なく部屋に入ってくる

金髪でショートヘア
制服のスカートは短めで、
腕やバックには派手なアクセや小物が付いている
佳奈子の甘ぁい香水が廊下に漂う



『来るの早いよ、私まだパジャマだし…』


「あ!ほんとだ!早く着替えちゃいなよ!」



ニコニコ笑う佳奈子は子犬のようだ


ミサはマルチーズを思い浮かべながらふふっと笑った


「?」


佳奈子は首を傾げながらリビングで勝手にコーヒーを入れて飲んだ





木下佳奈子

ミサの中学時代からの親友の1人

見た目は超ギャルでちょっとおバカ

だけど素直で良い子なので友達は多い

スナックを経営している母親とふたり暮らしでたまにスナックを手伝っている




「今度ね〜パパにブランドバック買ってもらうんだぁ〜」


嬉しそうに話す佳奈子を横目に私は制服に袖を通す

『パパって……スナックの客でしよ?そんなん買ってもらったら佳奈子体触られたりしたらどーすんの?』



「……えへへ〜じつはもうしちゃったしなぁ」


『!??はぁ!?え!?………やっちゃったの?』


ミサの目が点になる


「ぅん♫」


(ぅん♫ じゃねーよ)

ミサは呆れて何も言えなかった



「なんかね〜すっごぃ気持ちよかった♪はぁ〜体も心も満たされちゃった。今夜も会うんだぁ」


『そのパパって結婚してるんでしよ?』


「………そうだよ」



佳奈子の声のトーンが低くなる



『あんたのこと思って言うよ!不倫で援交とか絶対に幸せにはなれないよ』


「………ゎかってるよ〜でも、今はむり。自分からは切れない………ママのお店の売り上げでもあるから………」


『………そうなんだね、ごめん』




佳奈子のママのお店は先月ナンバー2の女の人がその月の売り上げを持ち逃げした。
まだ捕まっていないので経営が今は悪いらしい。
佳奈子は学校には内緒でほぼ毎日お店を手伝っている。

そんな中、お金持ちのおじさんに高いごはんやプレゼントもらってホテルに行って体まで満たされたら佳奈子が、パパ、パパって言うのもわかる気がしたのでミサはそれ以上何も言えなかった


『学校行こっか。迎えに来てくれてありがとうね』

「うん。こんなこと言えるのミサだけだからねっ」


佳奈子が私の腕に抱きついてきた


(そうして………亮が聞いたらショック受けて寝込んじゃうだろうなぁ)
< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop