私だけの天使
自分のジャージの上着を脱ぎ、私の腰に巻きつけてくれる。

「行こう」

先輩が先だって歩き出す。私の手を引いてくれる。

彼の手が、私の手と。

先輩の手が段々冷たくなっていくのを感じた。

それは私の恋の体温が上がったからだった。
< 25 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop