~白の恋人~

捜査室には、華が1人でパソコンに向かっていた。

「・・・華。すまねー。澪とちゃんと話す。」

そう言えば、華はニコッといつもの可愛い笑顔で、

「早く仲直りしてね!」

と言った。

その後は、頭を切り替えて、捜査に取り掛かる。
幸いというか、タイミングが悪いというか。

澪と竜也は1課の事件の捜査協力で外に出ていて、龍は2課の捜査協力を請け負っていた。


この日、澪は少し残業をして帰ったらしいが、龍は終電には間に合わず、泊まり込みとなった。
お陰で、2課の事件は解決したが、澪と今日は話すことも出来なかった。


一緒に住み始めてから、夕ご飯の支度もあるので、急な泊まりの日などは、必ず連絡することにしていたので、帰れないなと思った時点で龍は連絡を入れていた。

《 泊まりになる。お前はちゃんと食えよ。今日はベッドで寝ろ。

昨日は悪かった。明日、帰ったら話したい。》

龍のメールに対して、澪から返ってきたのは、

《 気を付けて》

の一言だった。


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