* KING+1 *

Au monstre

「お見苦しい姿をお見せしてすみません。先ほどの奇声は 私の余計な脂肪の塊のセルライトを流し込むマッサージでした。一度流れ出すと───これマジックみたいだと思いません?足が細くなりました。」


ここでビデオのズームが入り、下から上へと映像が撮られている。


「余計なものが流れて、足は細くなるし、嘘みたいに軽いんです//テンションがおかしくなっちゃいましたが、これ痛かったですけど、お勧めです。」


一度ビデオを切った 辰野君に感想を話す。


「エステって凄いね。一回だけでも効果覿面だよ。ほらここ触ってみて!」


辰野君の手を取り 自分の太ももやふくらはぎを触らせる。


「ほら私の足 凄く柔らかいでしょ?」


「///ああ、凄く柔らかくて…美味しそう。」


「辰野君変だよ。触っただけで美味しいとかわからないのに。」


横でエステシャンの人が真っ赤になっているが、何でなのか意味不明だ。


いつまでもスリスリと触っている辰野君に、ちょっと呆れながら


「もう、そんなに気に入ったんなら また触ってもいいよ。でも今は次のミッションしなきゃダメでしょ?」


「///そうだな。また触ってもいいなら次に進もうか?」


名残惜しみながら、辰野君はしぶしぶ私から離れた。心根しか顔が赤いのは何でかなと思いながら…。


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