* KING+1 *
目映い光の室内で目の前には 沢山の客がランウェイの回りに座っている?


これ、所謂ファッションショーってやつ?


前の画面に映し出されている映像も 劇恥ずかしい物で。パリでの先輩とのデートだと思ってた、自転車での美術館巡り、私の日常の仕事の映像とかって、いつの間に撮ったの?


始まる前に副社長からの笑って歩けと指示されていたけれど、多分私は顔面固まり捲りの ロボットスマイルに違いない。


「///や~ん、杏果可愛い過ぎてヤバい…」


「une pêche (ユヌ ペッシュ)のモデルの杏果って、ハーフなの?」


「知らない。…けど絶対混じり具合 神的じゃない?」


「今日のサプライズショー来てよかった♪」


ランウェイから聞こえる声はマジな声?


私だけが知らされていないサプライズショー。ステージの端に圭さんの姿を発見しパズルのピースが埋って行く。


もう、頭で考えるのはやめた────


これは私の為のステージ。頭を一瞬でリセット。オールハッピーに私も回りもなる様に、ランウェイを軽やかに跳んだ───


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