高嶺の花
「そーれーでー、美華は僕に何してくれるの?」

「んーとねー、春くんが決めていいよ-」


正直、海里に言われ、嫌々来たのだから何をするかなど、どーでもいい


「ほんとに、なんでも?」

「うん、そーだよ」

「ふーん、、」


ん?んんん?

春くんが、ニヤッって笑った!?

ニコッじゃなくて!?

春くん、さっきからおかしい気がする……


「じゃーあー、決-めた!」

「なにー?」


春くんの机に置いてあった漫画をパラパラめくりながら答える


「ぎゅーってして!」

「……あぁ、そんなこと?」


拍子抜けしてしまった。

てっきり、お菓子ちょーだいとか言うと思ってたから……

ぎゅーなんて、小さい頃、よくしてたのに


「え?え?美華、そんなことって……」

「あー、お菓子じゃなくてよかった。最近、金欠だからね」

「え、だって、僕ぎゅーってしてって言ったんだよ?」

「いや、私、ちゃんと聞こえてたよ?

はい、ぎゅー」

「え、ちょ、み、美華!?」

「はい、終わり!って、顔どーしたの?」
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