メールチェッカー 【1】

太田は、彼女の交友関係にとても興味を持っていた。

悪い男に声を掛けられてやしないかと毎日が心配の固まりだった。


けれど彼女からは、男友達の話も聞かなければ、同僚の話ですらまったく男に無縁の雑談ばかり。


きっとオレが心配するからと、アイツは黙っているんだな。


そう言って納得させていたが、本当のところはどうなんだろうと常々頭を悩ませていたのだ。


太田はいわゆるヤキモチ妬きのタイプだ。

けれど、プライドも高いがゆえにストレートに感情をぶつけられない。

心の中であれやこれやと自問自答しながら、自分のこみ上げる不安を打ち消していた。