それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
雄大とさぼることもなくなったから。
マジメに授業に参加するようになっちゃったな。
それが当たり前なんだけど。



「雄大はいつもサボってたなぁー」


そりゃ留年もしちゃうよなぁ。

なんて、思い出してふっと笑ってしてしまう。



サボりなんていけないことだけど。
誰もいない教室でのサボりが大好きだった。

だって、雄大と二人きりになれるから。



「あの日もだよね……」



雄大と付き合い出したのもサボり中だった。
誰もいない教室で告白してくれた。

あの日のことは一生忘れないんだろうな。



『一緒にたまには授業さぼんね?今日の音楽の時間なんかどう?』



初めてサボりに誘われた日だった。

雄大のことが好きだったから、雄大と二人で過ごせるなんて楽しみで、即OKしちゃった。

……覚えてるかな?

思えば、音楽があるなんて下調べ。
ほんとぬかりない雄大。

何に対してもそうだったし、そんなとこが大好きだった。

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