それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
あんな裏切りをされたのに、どうしてまだ好きなんだろう。
あたしがしてしまった恋はとんでもない麻薬のようで。
麻痺をしてしまって、いくらでも愛せてしまう。


雄大から離れたくても離れられない。
そんな麻薬にかかってしまったようだ。



「すごい好きなのに。バカ」





──…………殺してほしいなら、殺してあげようか。



そんな言葉ばかりが頭に浮かぶ。



「亜実、待てよ!危ない!」



どこかで雄大の声が聞こえる気がする。
幻聴なのか、現実なのかはわからない。



──キキーーーーッ



けたたましい音と光。
そんな光に照らされてあたしの動きは停止した。




「亜実!!!!!」



遠のく意識の中できこえる、大好きな声。



「おい!亜実!!返事しろ!!!」



ゆらゆらとあたしを揺らす感覚、そして聞こえ続けるあたしを呼ぶこえ。

そんな幸せな声に包まれながら、あたしは意識を手放した。

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