ジンクス
あたしはスマホを取り出して、そのラベルに書かれている商品名を調べ始めた。


「止血剤……止血剤……」


ブツブツと呟きながら棚を漁る。


そんなものが学校の保健室に置かれているかどうかわからなかったけれど、とにかく探した。


探しながら包帯や消毒液を鞄の中へと押し込んでいった。


これから先もジンクスを続行するとなると、必ず必要になるものだからだ。


罪悪感から背中に汗が流れて行くのがわかった。


その時。
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