ジンクス
けれどそれは友人としてあたしへ向けた言葉。


健にとってあたしは一番の親友と何も変わらないのだ。


それ以上になることなんて、あり得ない……。


視界がジワリと滲んでいき、涙が止まらなくなった。


子供のようにしゃくり上げ、お弁当箱を抱きしめる。


楽しかった健との時間が次々と蘇って来る。


その度に健を好きだという気持ちがどんどん膨れあがってくる。


やめて。


これ以上あたしを苦しめないで。
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