幼なじみとの恋は波乱で。(仮)
「ちょ、奏!」


声のした方を見ると、そこには桃果がいた。


「あ、桃果。よぉ」

「『よぉ』じゃないよ!

あんたに彼女ができた、ってほんと⁉︎」

「ん、まぁ」

「え、まじかよ。信じられない」


どういう意味だよ、それ。

まぁ、自分でも

未だに信じられないところがあるのは

真実だけど。


けど、それを言うのは癪に触るので、

俺は見栄を張る。


「はぁ?酷くね?それ」

「だって、奏でしょ?信じられない。

しかも相手はあの柏田先輩でしょ⁉︎」

「ん」

「世の中には

不思議なことがいっぱいあるのね…」

「……なんだよ」


桃果はありえない、納得がいかない、

とでも言うように、顔をしかめている。


そんなに否定しなくても。



キーンコーンカーンコーン。

チャイムが鳴った。

HRの5分前を知らせるチャイムだ。


「やば、バイバイ!」

「ん」


桃果が急いで自分のクラスへと戻る。


教室を出る桃果とすれ違うように、

俺たちの担任、島田(しまだ)が入ってきた。


「ちょっと早いけど、HR始めようか」


島田のその言葉を聞いた学級委員が、

「起立、礼、着席」

と、号令をかける。


みんなが着席したのを確認すると、

島田は朝の連絡を始めた。
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