終わりなき戦に花束を
五束
「おはよう、…って、翠ちゃん?」

「はい…?」

「なんかぼーってしてるから…」

「えっ…あ、平気です」

次の朝、廊下で小雪と会った翡翠は小雪から顔をそらす。

「(今日は討ち入りなのに…こんなんじゃだめだ…)」

風呂場での総悟との出来事のせいで、翡翠は寝不足だった。
朝から低血圧なので目つきも悪い。


「私、先に食堂行ってるからねー」


「あ、はい」


小雪と別れたあと、翡翠は再び自分の部屋戻った。


――体が、重い…


布団に倒れ込みそうになるのを必死に我慢し、壁にもたれかかる。

とにかく眠い。

ゆっくりと瞼を下ろそうとした時。



部屋の外に誰かいる気配がした。


「おい、まだ起きてねぇのかィ?」
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