愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


その笑顔に少し安心する。病院の受付にいる人が優しいと、それだけでホッとするな。


「あの、昨日藤堂先生に点滴をしていただいた朝比奈ともうします。その支払いに来たのですが」


そう言うと、受付の女性は「あぁ、はいはい」と笑顔で頷いた。


「朝比奈さんね。もちろん先生から聞いていますよ。お掛けになってお待ちください。もうすぐ先生、診察終わりますから」
「え? いや、あの支払いだけなので……」


とお金を払ってさっさと帰ろうと思っていたのだが、受付の女性――名札には佐藤と書かれてある――は、やや強引に私を促して待合室のソファーに座らせる。


「待っててくださいね」
「はい」


昨日の今日だし、診察でもするつもりなのだろうか?
まぁいいかと大人しく待つことにした。
見渡す待合室は明るくてとても清潔的な雰囲気だ。小児科らしく、絵本や玩具が端のキッズスペースに置かれてあり、人形が至るところ飾ってある。
あの藤堂先生からは想像がつかないほど、ファンシーで可愛らしい。



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