愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~
18


ーーーー


カーテンの隙間からこぼれてくる日の光に目が覚めた。
見慣れない寝室に一瞬ハテナマークが浮かぶけれど、すぐに隣に寝ている存在に気が付き赤面する。
そうだ。私あのあとーーーー。

隣をチラッと見ると、藤堂先生が整った顔でスヤスヤと眠っている。昨日の逞しい腕を思い出して目をそらした。
そっと背を向けると、後ろから腕が伸びてきて私の身体を包み込む。
素肌にダイレクトに藤堂先生の体温を感じた。


「おはよう。どこ行くの」


寝起きの掠れた声は私の耳を大いに刺激する。


「おはようございます。どこにも行きませんよ」
「じゃぁ、もう少しこうしてろよ」


ギュッと抱き締めて首筋に顔を埋める。



< 181 / 262 >

この作品をシェア

pagetop