愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


休み明けに、鈴木主任をランチに誘いことの経緯を伝えるとホッとしたような表情をしていた。


「なんか安心したわ。収まるところに収まったというか、あるべき形になったというか」
「お騒がせしました」
「心さんの方はどうなの?」


それに対しては苦笑いしか出ない。


「昨日の夜に普通に先生の家に来て、三人でご飯食べました。ビックリするくらい普通で」
「そう。心さんもそれなりに気を遣ったんじゃないの? でもそうしてくれるのは有り難いわね」
「はい。とっても」


心さんは何も変わらなかった。それがとても嬉しかったのだ。
なにより、心さんと藤堂先生の関係が崩れなくて良かった。


< 183 / 262 >

この作品をシェア

pagetop