虐待と復讐
『私、赤いぬいぐるみを見るたびに思うの。いつか優しいあの人が帰ってくるんじゃないかって・・でも、そんなのもうありえないよね・・一体、何がいけなかったのかな・・』
パパは一通り私たちを痛めつけると、酒をもとめてどこかへ出掛けていく。
そして、次にパパを見るときには、痙攣を起こすほど、ひどく酔っぱらっている。
『相談? ううん、誰にも言えるわけないよ。私にとってパパは何よりも怖い存在だったし、それに、もし誰かにチクったことがばれたら、今度は殺されるかもしれないから・・』
小三の冬、酔って帰って来たパパが私に針を刺した。
『痛゛い゛っ!痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛っ!!!』
それは醜い言葉によって飾られたパパ渾身の入れ墨(悪ふざけ)だった。