私の心の中はいつだって真っ黒なのに
2
今日もまたシンさんの所のに来た私。

いつもの席でいつもの様にボーッと時間が過ぎるのを待つ。



しばらくすると私の隣に誰かが座った。


『おい』



昨日聞いた声だ。



『なに?』



『付いてこい』



そう言ってマキは店を出た。


シンさんにお金を払おうとすると止められた。

なんでなのか聞こうとすると、マキに聞きなと言われた。




急いで店を出ると、前でマキが待っていた。


マキは私を見ると歩き出した。

小走りでマキの隣に行く。


『ねえマキ。シンさんがお金いらないって』


『…あぁ』


『あぁじゃなくてなんでなの?マキに聞けって言われた』


『俺が払うからだ』


『いい!自分で払う』


そう言って、お金を出す。

でも一向に受け取ってくれない。

『もぅ、ありがとう』

『あぁ』

それから大きな道に出ると、高そうな車の前で止まった。

そして中からソウが出てきたから。


『昨日ぶり、リョウちゃん』

『うん、』

『これから俺たちの溜まり場に来てもらおうと思うんだけど、いいよね?』

『…溜まり場?』
< 22 / 29 >

この作品をシェア

pagetop