海岸通り 〜文治と由以香
第一章 ふりむけば涙 … 少女の君…

文治 1 めぐりあい…

序章 文治 詩…





少し飲み過ぎた…


不思議だね 由以香?


君の顔も声も

時おり 薄れがちになるのに


君の背後にいつもあったあの海だけは

酔った今も鮮明に憶い出せる…


エメラルドの海 青い海 夕陽の海

波打ちぎわ 水平線 潮の香り


四季の海を背景に 少女の君が

確かに微笑み泣いてたはずなのに


君の笑顔も泣き顔も

靄がかかったように憶い出せない


あの夏の原色の海に

君だけが黒いシルエットで揺れてる…


波しぶきのベールに包まれる…



憶い出せない

君の笑顔も泣き顔も…


命かけて愛した君なのに…





由以香…


ちくしょう… 逢いてぇよぅ…















文治と由以香…


二人の出逢いは 小四


二学期 夏休み明け 始業式


文治のクラスに、由以香が千葉から転校してきた







ギクっ!

£≒∽жξ!!




かっわいい!!





担任の後ろ

教室に入って来た由以香…




文治 めまいくらくら…



悩殺…





穴が穽くほど喰いいるように見つめ


見惚れてしまう…
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