moon~満ちる日舞う少女~【下】
ーガラー
「うわっ…あいつ来たよ」
いつまでもコソコソと言われてたって、机に落書きされてたって、何も感じない。
勝「あ…」
勝だけ、席にいた。修也も香月もいない。…まぁ話しかけてくることもないだろう。
授業が始まってから、5分くらいした時、勝が軽くこっちを向いた。教室にいる誰にも気づかれないように。
勝「あのね、美月ちゃんが裏切り者でも…俺は美月ちゃんのこと、大切な友達だって思ってる。」
…私は裏切り者でいいと、裏切り者と呼んでと訴えた。だから勝は、私がたとえそうだとしてもと話をした。…そんな言い方なら私が反論できないとわかって。
私はそんな勝を無視した。だけど、最後に笑った勝の顔が忘れられない。…友達か。…私も…少しくらいは勝たちのことを友達って思っていたのかもしれない。