真昼のブルームーン
タイトル未編集
快晴の空、青い月が1つぼんやりと浮かぶ。
そのまま風に吹かれて空の青に消えていきそうだ。

「…さみしそう」

呟いた言葉が今の自分に重なった。
よく見なければ見つけられない様な青い月。
光り輝くこともないその月は、存在すら忘れていかれるのだろうか。

“私みたい”

脳裏をよぎった言葉は空しくこびりついて離れない。
しつこい言葉を振り切る様に、早足で学校へ向かった。


誰もいない教室で、私は空を眺めていた。
さっきよぎった言葉に少し焦りを感じる。
微かに聞こえる朝練の掛け声と、無邪気に飛び回る小鳥のさえずり。
酷く平和な空間に、妙な焦りが増す。
ボーっと眺めるには眩し過ぎる朝日。
私が青い月なら、朝日に例えられるのはどんな人だろう。
日光を受けてグラウンドに伸びる影。
それすらも美しく見える。
そんなグラウンドで練習をくり返す生徒を横目に席を立った。
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