人形師と武士(もののふ)~魔女の瞳番外編~
「そう、蘭花も菊花もうまくやってるのね」

数日後。

蘭花の洋館を訪れた四門メグと話す機会があり、俺はここまでの経緯を彼女に伝えた。

「面倒をかけたわね、時貞。無関係の貴方にこんな仕事を押し付けちゃって」

「…よく言う」

洋館の玄関口。

枯れ葉の舞い散る光景を見つめながら、俺はフッと笑った。

「元よりそのつもりで、お主は俺を召喚したのであろう?蘭花と菊花の仲違いを解決する為に」

「……」

クスッと。

四門メグも軽く笑い返す。

「考えすぎよ。私は蘭花に、護衛用の人型を作ったから最適な魂の持ち主を定着させてほしいって言われただけ…」

「…そういう事にしておくか」

化かし合いでは魔女には敵わぬ。

俺は溜息をついた。









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