キミに嘘を吐く日
旅行の最終日の朝も見事な晴天。1日も雨が降らずにすむなんて、みんなの日頃の行いが良かったんだと思う。

楽しかった時間ははあっという間に終わってしまう。

友達とこうして旅行に行くのも初めてだったし、好きな人に会いに行くという目的を持って行動したことも初めてだった。

初めて尽くしのゴールデンウィークの旅行は今日で終わり。

宇野くんとも今日でお別れなんだよね。

昨日、森さんが車で川原くんや西条さんや宇野くんの家まで送ってくれて、ホテルに着いてからは夕食まではそれぞれ思い思いに過ごした。

私はなんだか疲れちゃって、ホテルの部屋で横になったらそのまま寝入ってしまって朝まで起きることもなかった。

多分花粉症の症状が強く出ていたことと、疲れからくる体調不良だったんだと思う。

気づいたら朝なんだもん。なんだか勿体なかったな。


「荷物まとめたら、ロビーに集合な」


森さんが女子部屋を覗いて声をかけてくれて、私達も帰り支度を慌ただしくすませた。

ホテルのチェックアウトの時間は10時。

このまま帰路につくことになる。

茶原さんが夕方一度図書館に顔を出さないといけないらしく、今日は寄り道をせず帰らなくてはならないから。

荷物をまとめてロビーに降りると、宇野くん達が見送りに来てくれていた。

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