ひとりぼっち
加奈との集合場所は、学校を行くまでの道のりで一番きつい坂道の下。

この坂は、何故か地獄坂と呼ばれている。

…辛いのは確かだ。

その当時はまだ慣れていなかったため、毎朝汗だくで坂を登った。

登りついても、会話する余裕がない。

息が上がって、上手く呼吸ができない。

足がふらつく。


…最早重症か。


しかしまだ坂は残っている。

上り坂があと2つ。

下り坂はあと2つ。

今止まっている信号を渡れば下り坂だ。

しかし次はすぐに上り坂。

次の上り坂が、丁度真ん中の上り坂になる。
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