情熱的に愛して
「うちのおじいちゃん、病気で入院しているの。もう命も短いかもって。だから約束したの。絶対社長と結婚するから、長生きしてって。」


そんな奴には関係のない話をしていたら、私の家の前に着いた。

「あっ、お金。」

「いい。」

奴はタクシー代を運転手に払い、私と一緒に車を降りた。

「どうしてここで降りたのよ。」

「いや、おまえに話があって。」

目をパチパチさせながら、私は奴を見た。

「さっきの話、俺も協力させてくれないか?」

「ええ!?まさか、合コン指南でも?」

「そんな訳ないだろ!って言うか、指南したっておまえが出来る訳がない!」

今度は胸に、何かが刺さった。


「……俺がおまえと、結婚してやるよ。」

「はい?」

私はポカンと口を開けて、奴を見つめた。



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