あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「めーいちゃん、進んでる?」

「あっ、芳樹くん…。」


私がちょうど頭を抱えだしていたとき、芳樹くんがドアから顔を覗かせた。


「よかったら俺みようか?蓮のほうが賢いから俺でよかったら、だけど。」

「ううん、全然。ちょうど困ってたとこだったの。」


芳樹くんはちらっと教科書と出していた資料を覗き込んで

あー、ここか、と教科書の一部を指さした。
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