甘やかして、私だけ
*lovers*

*Ⅺ*


~~:*。。*”



「いってきまーす!」


朝、いつも通り将くんより先に出ようとすると、、、


「あ!ちょっと待って、俺も行く!」



少し慌ただしく現れた奴...



「珍しい...」


狭い玄関で靴を履く姿を見てつぶやく


それに・・・


「今日スーツなの??」


いつも私服出勤な彼がスーツを着ている


うぉぉぉ、なんかレア!!



初めて見るスーツ姿に少し見惚れていると



だって、男性ってスーツ着ると・・・


「割り増しカッコいいでしょ??」



あ、自分で言うんだ・・・。



なんと、清々しいどや顔なんだろうか


まぁ、確かに雰囲気違ってカッコいいけど...‼



「ところで、その恰好で歩くの暑くない?」


家の鍵を閉めながら聞く


ビシッと清潔感のある姿は、夏用だとしても暑そう。。。


「うん!だから駅まで送って!!」

「あ、なるほどね。」


車通勤の私に合わせて家を出てきたのか



元気に運転のジェスチャーをする将くんにはかなわんなぁ



そう思っていると、


「ところで、俺一週間こんな感じなんだけどさ」

「うん」


そうなんだ、

なんだろう研修かなんかなのかな?


少し疑問に思ったままこちらを振り向く将くんを見る



「行ってきますのチューは、アパートの前でする?それとも、別れ際ギリギリの駅前でする?」


「ん?」


コイツはなんでこんな平然と言っているんだ・・・



こんな、恥ずかしいことを!!




「俺はどっちでも・・_」


「どっちも人前!!するかアホ!!」


私は、そう言い捨てて先に歩く



「待ってよ!じゃあ、玄関はセーフなの??」


「・・・。」




こうして、私たちのとある一週間が始まった。。。













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