十人十色恋模様
「話すことなんて何も無いよ」


「嘘よ。だって明らかにおかしいんだもん!!」


そう言った瑛里は泣きそうな顔で私をじっと見る。


そんな彼女を見ていられなくて、視線を逸らした。


「おかしくないよ。いつも通りだから」


「でも!!」


いつも通りでいなきゃ、迷惑かけるってわかってるのに。


分かっているのに……。


海斗くんに拒否られたことがかなり堪えていた。
< 197 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop