【完】スノードロップ ~希望~
第2章 ~現実~

柚季 side

柚季 side

「柚季、後で来るし」

「うん、わかった」

「じゃあ」

「バイバイ」

ふぅ~

疲れた~

……私の体、大丈夫かなぁ?

何もなきゃいいけど……

ピーンポーン

あっ、来た

ガチャッ

「お待たせ」

「もう、行ける?」

「もちろん」

「じゃあ、行こう」

「うん」

……

しばらく、沈黙が続いてる

気まずい……

「ねぇ、柚季」

「ん?何?」

「検査って、定期の方?」

「ううん。なんか、急に来てくださいって言われて……」

「思い当たることない?」

「多分だけど……。ほら、ちょっと前まで入院してたでしょ?その時の検査で、先生の顔が強張ってて……。そのことかも……」

「……」

なんか、嫌な予感

当たらないでほしい

私には、持病があるの

生まれつきの

病名は、心臓病

私は、心臓が悪い

そのせいでこの15年間、あまり運動したことがない

体が弱いっていうのもあるからね

もしかしたら……って思うと、すごく怖くて……

何も異常がなかったらいいけど……
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