冷たい君の不器用な仮面
「えぇ〜、この文節は第1連から構成されていてーー……」
私は先生の授業を右から左へと聞き流しながら、窓の外へと目を向ける。
ーー……レイ……無事かな…
昨日の痛々しいレイの姿が、頭にフラッシュバックしてくる。
その途端、きゅうっと胸が締め付けられた。
ーー今すぐにレイを探し出して、助けたい。
そんな思いばかりがあふれ出して、もう、授業なんて全く身に入ってこない。
6時間の授業が、ものすごく長く感じられた。