冷たい君の不器用な仮面
その瞬間、私はビクッと体を震わせる。
「それは……」
私はしばらく、口ごもった。
……つら…い。
……口に出すのさえ…辛いんだ。
ついに私は、黙り込んでしまった。
すると、マスターはポンポンと私の頭を叩いた。
「……ゆっくりでいいからさ。教えてくれないかな」
優しい優しい声で、私をうながすマスター。
……言ったら楽になるかもしれない。
本当のお父さんのようなマスターに、相談できたら、きっと気が軽くなる。
……でも、口に出すのが……怖いの…