星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
《神楽side》


星とお父さんが2階から降りてきて星は、家事をしに俺は、星のお母さんとお父さんに挟まれていた。

緊張が収まんない…

「神楽くん。聞いていいのかわからないんだけど私としては、一応ね…星が神楽君は、相当辛い思いをしてきたって…」



星が話しといてくれたのか。


「はい。でも星のおかげで今は、幸せです。」


「星はね。前から家族でも我慢する子でね。何か買ってとは言うのだけれど、どこか諦めたようにね…そうさせてしまったのは私たち親なのだけれど」




星が言っていた。腕のリスカの跡。母親に泣かれたと。


父には、気持ちが分かってもらえず東京に逃げてきたんだと。


なんだかわかる気がする。



「星には、大学に行かせる。それは、なんと言われようと曲げないから。」



ふいにお父さんが言った。


やっぱり愛されてるな。星は。


そう思った



「はい。星自身大学は、考えているようでしたのでそうなのかなと思っていました。」



「星は…兄弟の中で1番大人に育った。あまりにもつらいことをさせてしまったのだと思っている。これでも反省してるんだ。星は優しすぎるからね」



そうだな。星は、いつも自分の願いよりも誰かのためにと動いている。


「そうですね。でもその優しさに助けられた人は、たくさんいます。俺もそうです。だから俺は星が少しでも楽になれる存在でいたいんです。」

星が甘えられる存在に。

「神楽君みたいな子が星の彼氏さんだなんて嬉しい。あの子は、見る目があるわね。」


そう言って笑うお母さんは、どこか星と似てる。


このお二人も綺麗な心を持っているんだろう。


星が輝くなかひとつの家で小さな光を見つけ笑いあった。
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