ひきこもりなお嬢様
そんな陽向様との出会いは


本郷様の一言によるものでした。




「小境。



お前の執事としての


優秀な腕前を見込んで頼みがあるのだが…。」



「そのようにお褒めいただけるなど


ありがたき幸せ。



本郷様の命とあらば私は


しっかりとやらせていただきますが


頼みとは一体…?」




少し控えめになにか


口篭るように語られる本郷様。




「舞凛専属の執事から


陽向専属の執事に変わってほしいんだ。



いきなりですまないが大丈夫だろうか…?」



「はい。



本郷様がそうおっしゃるのなら


私はそれに従うまででございます。



精一杯つとめさせていt「だめよそんなの!」




本当にいきなりのことで多少驚きましたが


本郷様のお言葉に断る理由がなかったので


私は引き受けることにしました。



しかしそれを止めるように


影から話を聞いておられたお嬢様が


お嬢様らしからぬものすごい勢いで


部屋に入ってこられたのです。
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