ダメ。俺のそばにいて。
うろたえる私を面白そうに眺めながら、久遠くんは、部屋の中に並べられている机の上に座った。
「あんた、本当に見てて飽きないよね。」
「久遠くんがからかってくるからでしょ…!」
「別にからかってるわけじゃないけど…、星玲奈の反応が可愛いから。」
かわいい…!?
聞き間違いかと思って、久遠くんを見つめるけど、特になにも気にしてないみたい。
いや、だって…、可愛いなんて言われる立場じゃないし、私。
そりゃ、難波くんみたいに女子なら誰にでも言う人なら別だけど。
「そういうことは他の女子に言うべきだよ…。」
主に茉優とか。
心の中でそう付け足してみると、なんだか心がチク、と痛んだ。
少しモヤモヤしながら視線を向けると、キョトンとした顔で私を見つめる。