学校一の人気者に告白されました
「そうそう、さっき追いかけてる最中だった」



今思い出した!



「鬼ごっこでもしてるの?」



「は?そうじゃねーけど」



「ふふっ!もしかして、嫌がられてるの?」



「嬉しそうに言うなよ。嫌われてねーし。ちょっとな、色々あって」



まりあちゃんは不思議そうに俺を見上げる。



小首を傾げ、またいつものアレだ。



サラサラの髪を耳にそっとかける仕草。



「実はね…あたし、間中くんとケンカしたの。陽向くんが仲裁役になってくれないかなぁ」



「えっ、間中と?」



「うん…きっと、あたしがワガママ言いすぎたの。間中くんキレちゃって、置いてけぼり」



少し悲しそうな顔で、だけど無理に笑う姿が痛々しい。



「あいつ、呼び出そうか?」



「ううんっ、いいの!頭冷やすまであと1時間ぐらいは必要だろうし、少しだけあたしに付き合ってくれる?」



まりあちゃんがかわいそうではあるけど、千衣のことが気になる。


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