かけがえのない人


・・・ん?見とれてた?

自分でそう思っていながらも、自分の考えがとても不思議に思えた。

航といるとたしかに落ち着く。

特に多く会話をするわけでもないし、図書室をでたあともわたしと航は正門をでた瞬間から反対方向に家があるからそこでバイバイする。

ましてや、学校生活では一切接点がないし、お互い廊下ですれ違っても何も反応しない。

そんな関係なのに、航のことがなぜか気になっている自分に気づいて正直焦った。

今まで男子なんて興味なかったし、好きという感情さえわからないのに。

でも、いままで出会った男子とは違うということは確実にいえる気がした。



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