太陽に照らされて〜キミと掴んだ光〜
「拓、今日も調子良さそうだったなぁ!」

俺のことを「拓」と呼ぶのは、たった1人しかいない。

中学から一緒の相澤剣斗だ。

剣斗って、生まれた時から剣道やるって決められていたような名前だなって、つくづく思う。

こいつは、この部の副将だ。


「この調子なら、一本ビハインドで回しても問題なしだな!」

ーおい!

「流石(さすが)にやめてくれよ。問題あり。大問題」


ちなみに俺は、大将をやっている。

3年は1人しかいないし、2年は5人中3人がケガをしている。

団体戦5人の残った2枠に、俺と剣斗が 入ったって訳だ。

高校最初の試合が明日にせまり、今日は最後の調整日。

「安心しろ。俺らの前には、3人先輩がいるんだ。そんな状況にはならない」

剣斗が自信たっぷりに言う。
そういうお前はどうなんだよ、お前は。

「もちろん勝つぜ。俺も」

「フンっ。それは頼もしい」
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